何もしないから生まれるものがあるよ

プーと大人になった僕(TOHOシネマズ新宿)→死霊館のシスター新宿ピカデリー)→バッド・ジーニアス(武蔵野館)とみまして、バッド・ジーニアスは父親に促されて進学校に転入してきた貧乏な天才女子が、進学校に在籍してる金持ちの生徒たちに請われてカンニングさせてあげてるうちにそれがエスカレートして規模のデカいカンニング計画に発展してしまう話。この女子がどうしてカンニングに加担してしまうかというと片親でお金に苦労してるからで、金にモノいわせて入学したと思しき生徒たち(勉強がぜんぜんできない)から金で釣られてしまうという。最初は消しゴムに解答書いて後ろの席にわたす程度のカンニング行為だったんですが、希望者がちょっと増えたので今度はピアノの鍵盤をたたく指の運びかたを何種類かおぼえさせて、テスト中に天才女子が机の上でその鍵盤たたきをするとそれを見た生徒が示されたとおりにマークシートを塗りつぶしてゆくとゆう。それがうまくいって天才女子には金がじゃんじゃん入るし、金持ち生徒連中はテストで高得点とれるしと利害一致していってしまう。それに気づいたのがやはり片親で貧乏な天才男子で、最初こそ生真面目にカンニングしている生徒がいることを教師に告げ口したりするんですけど、この天才男子をデカい計画に加担さすために留学のかかった大事なテストの前日に暴漢に襲わせてゴミの島?に放置させてしまう。今度は全世界でいっせいに実施される海外大学に入学するチャンスのかかったSTICつーテストでカンニングすることになって、どうやってカンニングするかとゆうとまず天才女子&男子がオーストラリアでSTICテストを受けて、その解答を暗記してトイレに隠したスマホからLINEでタイの金持ち息子たちに送信し(時差があるからテスト開始時間がオーストラリアよか数時間遅い)、金持ち息子&彼女が送信されてきた解答をバーコードにつくりなおして、それを2B鉛筆製造機にかけてカンニング用鉛筆を大量につくって、金を持ち寄ったカンニング希望者に持たせてテストに向かわすとゆう。このSTICつーテスト中はやはり監視がキツくて、トイレに長時間(つっても10分程度)いると告げ口されるし、ここらへんのハラハラ具合もなかなかです。結局カンニングがうまくいってボンクラ息子たちは合格するし、天才女子&男子は大金を手にするしと一見うまくいったようにみえるんだが・・つー筋。天才男子のほうがこの一連の仕事で大金を手にできることに味をしめてしまって、それまでカンニングすらゆるせない正義漢だったのに、普通に働くことすらバカらしくなってリアル犯罪者になりかかってしまっているところがせつなかった。今度はSTICと似たような世界規模のテストにまたカンニング稼業で荒稼ぎしようと天才女子にも持ちかけて、加担しないなら今までのこと全部バラすと脅しまでかけてくるようになる。それに対して天才女子は・・という展開。なんとゆうか金でなんでも解決してしまうとろくでもない人生をあゆむことになりがちなのだなあとしみじみ思った。

プーは主人公が子供の頃にいっしょに遊んでいた動いてしゃべるヌイグルミ(森に住んでる)が、大人になった主人公(過労ぎみで疲弊してる)のとこにどういうわけか現れて、最初は煙たがってた主人公もヌイグルミたちの(5歳児位がよくやるような)遊びにのっかってくうちに何が大事なのかを思い出してく話。原作よんでないんでわからんのですけど「なにもしない」をする、とか赤い風船をもつと幸せな気持ちになるとか、おそらく原作ファンにはたまらん描写なのかなあ。動いてしゃべるヌイグルミはプーさんだけでなくロバ的なキャラとか何匹かいて、彼らが本来いるべき所から姿を消してしまって、プーさんが彼らを探してるうちに主人公のいる場所に来てしまうという。森の木の穴と主人公のいる都会の木とがなんだかつながってしまったらしく。主人公はビビってプーさんをもといた森(遠い)に戻すべく列車で森へ向かったところ、奇妙な鳴き声じみた音が響き渡っていて、単に風見鶏のきしむ音なんですけど、それをとんでもない怪物の鳴き声だと思い込んだヌイグルミたちが怯えて隠れてしまってる。そこへ主人公がやってきて風見鶏のせいだと告げるものの、怯えきったヌイグルミたちは隠れた場所からでてこない。仕方なく主人公が怪物をやっつけるフリを全力で演じた結果、ようやくヌイグルミたちがでてくる。このヌイグルミたちのほかに生の動物(ウサギとフクロウ)も混じっててやっぱりしゃべれるし、どういう原理で動いているのかがよくわからん。主人公のつくりだした空想の友達ってわけでもないみたいだし。このヌイグルミたちは排泄してるわけでもないのに茶ものむしハチミツをなめるし、あの腹ん中はいったいどうなってんだ。都会の木とつながった亜空間と同じ構造にでもなってるんだろうか。んで森までやってきてヌイグルミたちを助けた主人公は会社に戻らなければならず、大事な鞄を抱えて都会へとんぼがえりするんですが、ヌイグルミのひとりが鞄の中身を「大事なもの」とすり替えたことが発覚して急いで主人公を追うことに。その途上でちょうど遊びにきていた主人公の娘さんがヌイグルミたちと出会って、父である主人公を追うべくヌイグルミたちをひき連れて列車に乗り込んでしまう。この娘さんの父である主人公はなんで会社に戻らなければならんのかというと、勤め先のかばん屋で売り上げが落ちてる部門(旅行用かばん制作部)に所属していて、上司から20%の経費削減か部門つぶすかせまられてて、あちこちからちびちびと削減する案を綿密に練り上げた書類を会議に持ち込まなければならないわけです。生真面目な主人公は急いで会議に向かうわけですが、そこに奥さんがやってきて娘さんが会社に向かってることを告げる。捜索した結果娘さん&ヌイグルミたちに出くわすわけですが、娘さん&ヌイグルミが書類をぶちまけてしまって、手元にのこった1枚の紙きれを主人公に手渡すと・・という展開。結局解決策としては旅行かばんを売るために旅行を世に流行らせましょうよ!ということなのかな。なんかプーが都会まで木の穴を通じて来てしまうとことか、奥さんと娘さんが遊びにきてる場所がちょうどプーたちの住む森の近くだったりとか、お子様向けだからこんくらいでいいだろーとばかりにつくったと思しきテキトーなご都合展開がそこここにある。

死霊館のシスタールーマニアにある立派な修道院で謎の怪死があって、バチカンから神父と見習い女子が派遣されるつー話。その修道院は大昔になんとかいう貴族が悪魔を呼び出す儀式をしてそれが成功してしまって、その貴族は踏み込んできた騎士たちに殺されて悪魔よびだした穴も封印されるんですけど、なんかが原因でその封印が解かれててしまって悪魔が棲み付いてる。その悪魔に殺された修道女たちがゾンビ的に襲ってきたりして、前半で姿をなかなか見せない修道女たちのありさまと比べると落差があってビックリします。このアグレッシブな修道女ゾンビに対して神父が聖水をかけた十字架を押し当てたりすると、十字架が突然火を噴いたりして、退治のありさまもわかりやすくてアグレッシブです。最終的に悪魔がでてきた穴をキリストの血(仏陀の歯みたいなもんか)を使って封印する方向になるんですが、そうゆうことはこの城を修道院にすると決めたときにあらかじめやっとくべきなのでは。