孤独じゃないヒトは子供のままでも生きられるんだよな。

昨日は仕事後にダチの作品展ちょろ見して笑えるのときれいなのをひとつずつ買ってきた。ダチのヒトはもともとは犬(特に柴犬)だいすきで作品としてもそっちが本領なんですけど、今回は以前洗濯屋さんだったギャラリーでの展示ということで洗濯物に関する作品ばかりで、一見関係なさそうな題材の絵でもよくよく考えると干し物だったり干し物台周辺の建築物や空模様のようすだったりします。これらの作品を3000円以上お買い上げの方にはもれなくうねったハンガーをもらえます。このうねったハンガーも実はしゃぼん玉を表現しているので作品をかざるのになにげにうってつけなツールですよ。つーか今回の作品群がもう人生をナメてるとしか思えないような意味不明のラクガキ抽象画中心で、まあコレでメシくってる美術家さんだけあってやわらかなタッチの版画とかは色合いがすごくきれいだし、幼児がクレヨンで描きなぐったふうな絵を石版画にしてあるものは一見原画のような鮮やかさとほんわかさがナイスですが、大半は自分のやりたいことだけひたすらほとばしらせた系のアレです。本人談として版画類はギックリ腰を発症しつつ制作したりしてたそうですが、あの幼児がてきとうに塗りたくった的な作品を体をこわしてまで全力投球するクレイジーさを評価する。Tシャツもほしかったですけど、カネがねーのと洗濯したら全部消えそう(本人いわく消えない素材で描いてあるからだいじょぶらしいけど)なんで購入を控えました。こんどカネあるときにのみにでも誘ってイカス図柄のつくってもらえばいいのか。わかりやすいもんばかりまじめくさって描いてる連中を頭ごなしにナメくさったようなユルユルタッチのTシャツほしい。あとリアルで友達がたくさんいるヒトはやっぱ作品で語ろうとはしないものなんだなーとかちょっと思ってしまった。友達がわんさといるからなにも作品で他者に語りかける必要がないっていうか。わからん抽象画をみるたんびに自分以外に語りかけることを必要としてないヒトなんだなーとか思ってしまう。ほんとはどうなのかしらんけど。リアルであんまし友達がいなくて、つねにある種の孤独をまとうヒトは作品で自分のことを伝えようとするから、作品のなかにだれもがわかるような共通言語的なものをかならず介入させるもんね。リンチ(どうぞ)やダーガーですら「家」とか「飛行機」みたいなだれでもわかるようなもん描いてるんだぜ。

あとこのギャラリーが新宿三丁目のC8から出て左手のらんぷ亭の真裏にあるんですが、周辺によさげな飲み屋がやたらにある地帯でちょっと面白かったです。新宿三丁目で降りるといつも反対側のほうにいっちゃうからこっち側ぜんぜんしらなかった。