執事と従者ってちがうんですってね

『ムラカミハルキの小説が好きな連中は、自分が転落する人生を歩むことになると仮定していないところが怖い。弱者に対する共感力が弱く、それは、人生経験の幅の狭さに起因するところが大きい。読書の幅も狭いため、ムラカミハルキやムラヤマユカ程度の小説を読んでそれを「一番良いもの」と決め込み、ドストエフスキイ中島らもブコウスキも読まずに一生を送るし、恋愛の最高の結末は結婚だと信じて疑わない。恐ろしいノノなんて恐ろしい人生だ!』
 
『派手なトレーナーを着た金髪のヤンキーふたりが路上で小競りあいをしていて、
「てめえなんか夢のねえ生活してるくせに! バーカ、バーカ!」
 と実に夢のない罵倒を飛ばしあっていた。
 そのうち一方のケータイが鳴り、着メロが「エリーゼのために」だったから笑いそうになったよ。きみ、もしかしてガス・ヴァン・サントのファンかね? ちがうか(<ものいい風)。』

上記『』内は最初のが超マゾブさん文からで、つぎのが殊能さんとこからの抜粋。ムラカミハルキの本をきちんと読んだことはないですけど、パラ見したカンジがなんか気持ち悪くて(文体とか)、それがなんでなのかがさっぱりわからなかったし、じゃあそのわけを知るためにちゃんと読むかというとぜってーいやに決まってますので近寄っていませんが、マゾブさんの文からしてようやくそのナゾがなんとなしに解けたような気もします。カフカ好きとか言って自分の書いたもんに冠したりするわりにやってることはカフカの硬質さとはかけ離れてるし全然別物にしかみえないんですよね。正直チェコのなんたら協会がこいつにカフカの名のついた賞与えた時はちょっとショックでしたし、あのなんとかいう協会の連中がカフカ作品の内容的なことなんざどうでもいいと思ってる宣伝が目的なだけの奴らなのがよくわかってよかったです。ちなみにムラカミハルキ好きってこういう名前がついてそう。あくまでイメージです。関係ないですけどそうかがっかいのわるいところスレとかものせておきます。おいらとしては勧誘の際に「思想に従わないと地獄に落ちる」とか人を脅して怖がらせるところと、その対象としておもに病気とかで心身が弱ってたりするひとや芸能界での先行きに不安を感じているかわいそうなタレントさんたちばかり選んで、人の不安や恐怖感につけこんで得た金(=本当に困ってる人を救う気なんかさらさらない=弱ってる人をいい鴨としか思っていない)で権力を握ろうとするところが最低最悪だと思います。芸能人で信者になる奴らはでかい儲けや名声への執着を捨てられない亡者がたがいの傷をなめあってるふうにしかみえないし。芸能界って霊関係のもんにすがる人が多いっぽいわりにマジで理解してる人が少ないっぽいのがどういうわけなんですかね。まー当の霊みえる系の人も、みえちゃうがゆえに考えを掘り下げることを放棄しててどう考えても考え足りなさすぎな発言してるときが多いですけどな。美輪明宏とか。

ところで漫画が売れないとかいわれてるわりに名作の漫画化はけっこう激しい昨今ですが、ジーヴスまでいつのまにか漫画化されてんですね。ジーヴス×バーティーやおい本でるのももはや時間の問題だなあ。作家さんは本家のジーヴズ愛好会みたいなとこまで行って取材したらしいですけど、そうゆう人たちはまさかポンニのいかがわしい同人誌なども収集の対象としてお考えでいらっしゃるのでしょうか(赤)内容的には沈着冷静頭脳明晰で万能な従者とその主人である平凡な青年(でも服の趣味が最悪)の話で、まあポンニでいうドラえもんのび太的な関係の主人公を軸に展開するイギリス上流社会コメディです。ジーヴスみたいななんでもできる優秀な人間があえてへっぽこ主人の世話を悠然としながら過ごしてるのって、なんか外国を植民地化して愚民共を統制して悦に入ってる貴族みたいですっげえイギリス人のいやみな雰囲気抜群でいいですね。世話してやることで自分の優秀さを間接的に表してるみたいなところとか、なにか問題が起こって解決しなきゃならんときに必ず主人を頭の弱いかわいそうな人に仕立て上げてなにもかも解決する的なところとか。漫画といえばAV女優さんがエロ漫画評やってる(タマヒメさん経由)そうで。やはり実際におしごとで参考にしたりするんでしょうか。
ところで今日の昼メシは某雀荘でカレーくってきたんですが、孤独のグルメで自然食の店のテーブルがペトペトしてるとか書いてありましたけど、今日いったとこなんかペトペトどころか汚れでガビガビだぜ。雀卓にかけられてるビニールシートがですけど。カレー(400円)は給食のカレーみたいですごくなつかしかったですし。ここはいったのは単に偶然だったんですけど、最新のヒーホの小池一夫先生の麻雀漫画の逸話よんだばっかしだっただけにタイムリーすぎだった。おいらは家系的(コツコツ積み重ねることでしか前進できない血筋)に賭け事には向いてないのでやんないですけど。やってもカモになるだけだ。小池一夫先生の生粋の裏社会の男の血がうらやましくてしょうがない。もし暗黒モノのスジ書くにしても自分にはエルロイや小池さんのような経験も血もないから一般的な手法や道具立てをいっさい使わないことでしか勝負できない。最初から負け戦が決まってるようなもんだけど人生は誰にとっても少なからずそういうもんなんだろうとは思う。最初から暗黒を歩まざるをえないほうの人の骨太さがうらやましすぎることに変わりはないですけど。指くわえてみてるほかない人間はその空虚を埋めつづける方法しか残されてない。