ととのいましたモノとそうでないモノ

面白かった映画2010
 1. かいじゅうたちのいるところ
 2. バッドルーテナント
 3. 復仇(冷たい雨に撃て、約束の銃弾を)
 4. 息もできない
 5. 月に囚われた男
 6. ブルーノ
 7. レギオン
 8. ジョニーマッドドッグ
 9. 第9地区
 10. アウトレイジ
 
センダック映画…まさか実写化されるとは。作品がどうこうというより、自分が偏愛してきた業界のもんがかなりイイ出来で実写になったってだけでもう快挙。今年の1位はゆるぎなくコレ。センダック絵本好きのヒトにはこの実写化がまったく気に食わない手合いもいたようだけど、そうゆうヒトはこの映画の描写のすべてが把握できてるのかな?一見して単純にしか感じられないモノはよくよく考えると理解しがたいモノを含んでたりするよ。あとこの実写化作品は映画のたのしみがよくわかってる監督さんが原作者とよく話し合いながらつくったそうだけど、原作者が一切クチを差し挟まないでつくれるならそうゆう実写もみてみたい気も。そっちのほうがもしかしたら原作ファンを喜ばすもんができるかも。
ニコラス警部補の事件簿…しっかりしてなきゃいけない職業のヒトが堕落しきってるさまをきちんと描いてあるだけでみる価値大アリ。それをニコラスケイジ(どうでもいいけど「刑事」だったらシャレになるのになあ)のダレた顔でされたらリアルすぎてたまらんモノがあります。幻覚はちゃんと描いてこそです。
ジョニートーの美…おなじみの悪ガキなメンツが心を許した相手のために楽しげに死に突っ込んでいく場面だけでもイッちゃいますが、そのメンツと心を通わせる依頼人が徐々に欠損を深めていくさまが痛々しくもあり美しい。主人公の子供夫婦があんなにひどい目に遭わされるのは主人公もかつてそれなりの悪事に手を染めていたせいだろう、だからそれほど感情移入ができない、みたいな意見の人もいるみたいだけど、心意気を見抜いてそのために命をかけることのできるトー組メンツと心を通わせることのできる時点でその批判は成立しない気がする。根っからのワルならばマフィアのボス側につくはず。
愛を乞うひと…幼い頃からたえず暴力を浴びせられてきた子供たちは、言葉なんかでは言い尽くせないほど大切なものを求めてる。それを求める言葉を出してしまうと、相手を傷つけてしまう。どうすれば大切なものが得られるのか、もがき苦しむ子供たちの姿。
遺棄された者たちの挽歌…大量生産品は消費されてあたりまえ、捨てられて再利用されるのがあたりまえ、かれらに魂があったなら?ブレードランナーレプリカントじゃないけど、不要品とのレッテルを貼ることが暴力であることはそのレッテルを貼られた者でないと気づけない。不要品だけがみることのできる残虐な世界。
反逆はまず尻出しから…「怒らせる」ことを楽しめたり許せたりするのが文化として最先端である証明。エアフェラチオが凄絶技巧すぎる。
天使モノは暴力があってこそ…羽はえてて神の手下ぶってるキャラがひどい暴力をふるう画がある映画は娯楽として正しい。次は悪魔も出してね。
人間がつくりだす地獄…義務教育が必要な年齢のガキンチョたちが人畜無害な知識層(←ポイント)のおとなたちを何の抵抗もなく惨殺してく画ヅラのショック度ときたらない。簡単に人殺しに加担さすような奴のいうことを聞いてたら人生台無しになる件。
おとなりの宇宙人…異質な存在を生活感あふれる雰囲気が伝わるよう描写するだけでこんなに新しくみえるモノですかね。そこらへんからして凡百の宇宙人映画がとてもたいせつなことをないがしろにしっぱなしであることがあぶり出てきてる気もする。
ご近所のオスの群れ…たけしさんが職人的な腕をみせつけた佳作。こういうのみると日本映画も捨てたもんじゃねえなって思います。プロの世界ではこれができてふつうじゃなきゃいけないだろjk。大うんこ映画つくってるテレビの連中は志がなさすぎてこの水準にすら到達できない。
  
例によってなんか抜け落ちてる気もしますが大体こんなです。
 

たいせつな映画2010
・ハーブ&ドロシー
人として何が大事なのかをしっかり撮ってある作品。でかい額のやりとりがあったほうが業界や社会の為にもなるし!って本当かねえ。大切なものが抜け落ちてる状態で金の流れだけがある社会ってそんなにいいものなのかねえ。魂はだれにも売れないんだよ。
 
小説書いててみれなくて残念だった映画2010
・ぼくのエリ ・終着駅 ・トイストーリー3 ・ガフールの伝説 ・キャタピラー ・プチニコラ他これらの作品が公開されてた期間中に上映していた映画
 
総評として「娯楽の王道は地獄である」ことをつくづく感じました。天国なんかみせられたってクソ面白くもなんともない。つうか今年はちょっと見逃しが多くて後悔しきり。ついったで来年はみれる映画がすくなくなるみたいに書いたけど、やっぱゆっくりいきますので気になった映画は網羅してく気です。今までの日記でまだ評書いてない映画のはここ数日にちょこちょこ書いてく予定。ではまた明…来年。